ニュースリリース

2001年3月16日
第2回「日本IT経営大賞」授賞式 [日本工業新聞]

 IT(情報技術)を活用し、経営効率や新規事業の創出など、優れた成果を上げたベンチャー、中小企業を顕彰する第2回「日本IT経営大賞」の授賞式が15日、東京・大手町のサンケイプラザで開かれた。約150人が出席した式典には、中小企業庁長官賞に輝いた金剛の宮﨑邦雄社長ら5人にトロフィーなどが贈られた。宮﨑社長は受賞企業を代表して「公私とも節目となる年に受賞でき感激だ。今後も評価されるIT化を推進していきたい」と述べた。
 授賞式では、山下幸秀・日本工業新聞社社長が「みなさんの優れたIT対応が日本経済を甦らせる力になる」とあいさつ。続いて審査委員長の清成忠男・法政大学総長(日本ベンチャー学会会長)が審査結果を講評。ジャーナリストの木村太郎氏が記念講演を行った。

「日本IT経営大賞」授賞式風景

感激の受賞者たちを囲んで(右からジャーナリスト・木村太郎氏、龍山慧實・テレシス社長、栗山敏昭・栗山米菓社長、宮﨑邦雄・金剛社長、村田三郎・ホスピタルネット社長、小林和夫・斎藤金型製作所社長、山下幸秀・日本工業新聞社社長)


◆第2回日本IT経営大賞受賞企業
中小企業庁長官賞:金剛/社長・宮崎邦雄氏(熊本県熊本市)
経済団体連合会会長賞:栗山米菓/社長・栗山敏昭氏(新潟県新潟市)
日本商工会議所会頭賞:ホスピタルネット/社長・村田三郎氏(東京都千代田区)
フジサンケイグループ賞:テレシス/社長・龍山慧實氏(東京都千代田区)
日本工業新聞社賞:斎藤金型製作所/社長・小林和夫氏(栃木県足利市)

【主催】日本工業新聞社
【協賛】日本IT経営協議会(シスコシステムズ、NTTデータ、NTTエムイー、NTTアドバンステクノロジ)
【後援】経済産業省・中小企業庁、経済団体連合会、日本商工会議所、フジサンケイグループ



IT先進企業の誇り高く景気回復のけん引役に

 中小企業の優れたIT(情報技術)事例を顕彰する、わが国唯一の制度「日本IT経営大賞」の第2回授賞式には、企業や官庁関係などから約150人が出席。引き続き正午前から行われたレセプションでは、受賞企業、審査委員を囲んでの“IT談議”がいたるところで花を咲かせていた。熱気あふれる会場には、景気低迷を吹き飛ばすIT化企業の活力がみなぎっていた。

 緊張した雰囲気の授賞式に続いて開かれたレセプションは、終始和やかに進められた。昨年の第1回受賞企業もお祝いに駆けつけ、受賞後の成果や、新たなIT化への取り組みなどを披露していた。
 受賞企業を囲むように会場内にできた人の輪では、受賞テーマを詳しく聞く招待客の姿や、ITに対する基本的な考え方にうなずく光景があちこちで見受けられた。
 社員を動員して事業活動やシステムの仕組みを説明する受賞企業もあった。熱心に質問する企業幹部からは、和やかな中にも事業の参考にしようという姿勢が出ていたのが印象的だった。

 “IT談義”とともに会場内では、株価に反映される景気情勢にも話題が集まった。先行きの明るさが見えない状況をいかに乗り切るかに、どうしても話の矛先が行くようだ。「真のIT化が景気回復のけん引役になる。その意味で受賞企業の取り組みに敬意を表したい」と招待客の企業幹部は語る。
 「ITに使われるのではなく、ITを活用することが、景気を引っ張る原動力になるのだろう」など、景気の話題も最後は「IT」で締めくくられていた。
(中略)

村田三郎

心の通った事業に 村田三郎・ホスピタルネット社長
 このような賞をいただき感謝します。昨春、発足したばかりのベンチャー企業に社会的存在価値を認めていただき、社員一同大いに勇気づけられました。医療分野にも総合的なアメニティー向上が求められる時代。ITをとり入れた対応で心の通った事業を展開していく方針です。